油圧装置の制御系(減圧弁・スピコン)の部品について

油圧

「油圧の基礎」にて油圧の大きな構成を勉強しました。油圧の基礎はここ。

おさらいすると、油圧の区分けは大きく分けて4つあります。

  • 動力源      モーター+ポンプを使用しモーターの回転を圧力と流速に変換します。
  • 制御系      バルブ スピードコントローラー 減圧弁を使用し油を制御します。
  • アクチュエーター 実際に動く部分。シリンダー(直動)油圧モーター(回転)等。 
  • タンク      油の貯蔵、冷却を行う。

今回はその中でも「制御系」について、大枠の種類と、よく使用する制御バルブを記載します。

制御系の種類

そもそも制御系とは、動力源で起きたパワーを制御するところです。具体的には「圧力・油の向き・流速」を制御することで、シリンダーの「推力・出or戻・速度」をコントロールすることが出来ます。

取り付ける場所は油の配管途中に設ける「インライン型」と、それぞれの役割を持ったブロックを積み上げる「積層型(スタック型)」があります。

また、使用する圧力や流量によってサイズが変わります。例えばダイキン製であれば「02シリーズ」「03シリーズ」「04シリーズ」「06シリーズ」と分けられており、それぞれ許容できる圧力と流量が決まっています。

圧力系制御弁

主な圧力系制御弁は

  • リリーフ弁:リリーフ弁より先が設定された圧力以上になったら、油を全量リリースする。
  • 減圧弁:減圧弁より先が設定された圧力になったら油を止める。
  • シーケンス弁:設定された圧力以上になったら、油を通す。

があります。その他にもカウンターバランス弁・ブレーキ弁などがあります。

方向系制御弁

方向制御弁には電磁式とそうでないものがあります。電磁式のことを「ソレノイドバルブ」と呼び、電気の力で向きを反転させることがでたり、止めることが出来ます。これにより機械は任意のタイミングでシリンダーを動かすことが出来ます。

電磁式ではないものとしてはチェック弁があります。油の逆流を防ぐことを主な目的としています。

  • ソレノイドバルブ:電気の力で油の向きを変更する。止める・反転するなどができる。
  • チェック弁:逆流を防ぐための制御弁。チェック弁とパイロットチェック弁とがある。油圧シリンダーのその場停止機能として使われる場合が多い。

速度系制御弁

油の速度を制御するもの。制御方法が二種類ある。

  • メータイン制御:シリンダーの入り口にて油の速度を制御する。
  • メーターアウト制御:シリンダーの出口にて油の速度を制御する。

場所によって種類が違うのは何故?と思われるでしょう。これには大きな意味があるんです。この違いについては別でまとめます。

速度系制御弁は通称は流量調整弁と呼ばれており、スロットルチェック弁とフロコンに分かれます。(詳細はこちら

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