3ポジション油圧バルブの基礎 スプール形状の種類と用途

油圧

前回記事にした「油圧バルブ(電磁弁)のポジション数とコイル数」にて、3ポジションのバルブはシリンダーの「出」と「戻り」以外に真ん中に部屋があります。さらに真ん中の部屋にもいろいろな種類があるんです。と説明させていただきました。

この真ん中の部屋が変わるとバルブの用途が変わってきます。選定の基本な考えは

「どちらにも電気が来ていない状態のとき」に「どんな動きをさせたいか」

になります。

ちなみに、下記図のバルブはセンターエキゾーストです。これは両方のバルブの励磁をやめたとき、A・B共にタンクポートに返します。というバルブです。

今回は、「3ポジション油圧バルブのセンタースプール形状の種類と用途」について説明させていただきます。

種類

センタースプールの形状は10種類以上あります。今回はその中でもよく使用する4種の紹介をします。

クローズセンター
名称・用途
名称クローズセンター
用途圧力も流量も止めます。チェックのような役割(その場停止)としても使用できる。私はチェックほどの保持能力は持っていないと考えています。
別名 オールポートブロック
オープンセンター
名称・用途
名称オープンセンター
用途全ポートをつなげる。油圧ポンプの圧力と流量をアンロードできる。
シリンダーは保持されず外力で動かすことが可能になる。
別名オールポートオープン
センターエキゾースト
名称・用途
名称センターエキゾースト
用途Pポートは閉じ、その他はつながる。
A・BがTポートより油が流れるためシリンダーは外力により動かすことが可能。
切り替え時の衝撃が少ない。
別名 ABT接続
センタープレッシャー
名称・用途
名称センタープレッシャー
用途Tポート閉じ、A・B両方とも加圧するタイプです。
作動回路に使用でき、空圧ではロッドレスシリンダーの中間停止で使用します。
別名 PAB接続

まとめ

自分が一番よく使用するのは、センターエキゾースト+パイロットチェックの組み合わせです。センタークローズでも同様な働きをするのですが、センタークローズではリーク(漏れ)が大きかったため現在の方法を使用しています。

正直センターエキゾースト以外のバルブはあまり使ったことがありません(笑)。今回の記事を書くにあたり勉強しました。ほかの種類も色々ありますが、結局は「電気が来ていない状態のとき」に「どんな動きをさせたいか」になります。

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